家の解体工事を行うと、土の中から埋設物が見つかるケースがあります。
地中埋設物は、解体工事前には分からない事が多く、解体工事が始まってはじめて発見させる事も少なくありません。
地中埋設物があると、多くの場合追加費用が必要になり、頭を抱えてしまう状況になるケースもあります。
そこで今回は、家の解体で地中埋設物が見つかる?というテーマで、地中埋設物が見つかる要因や対処法について詳しく解説していきたいと思います。
解体の際に見つかる地中埋設物の種類
ではまず、解体の際に見つかる地中埋設物にはどのようなものがあるのか、地中埋設物の種類を見ていきましょう。
地中埋設物の種類は、その土地の上に建っていた建物の構造や種類によって変わってきます。
コンクリート
解体時に見つかる地中埋設物の中で代表的なものが、コンクリートなどの建築廃材と呼ばれるものです。
建物の建築資材として利用される事の多いコンクリートですが、ずさんな解体工事の際に地中に埋められたまま放置されるケースがあり、地中埋設物として見つかるものの中で一番多い種類と言われています。
解体時に、適切な処分がされていれば、このようなコンクリートが地中から見つかる事はほぼありません。
しかし、悪質な解体業者が解体工事を行った場合、地中にそのままコンクリートガラを埋めてしまう事も多く解体後に発見されるケースが多いのです。
建物の基礎部分や杭
2つ目は、建物の基礎部分や杭です。
起訴部分や杭も、建物を建てる際には必ず必要になるものなので、地中埋設物として発見させる頻度が多いものになります。
基礎部分や杭は、建物をしっかり支えるために地中の奥深くまで打ち込まれている事が多いため、そのまま地中に放置されていると処分の際に非常に高額な費用が必要になります。
岩石
3つ目は、岩石です。
岩石は、家が建てられている場所によって、自然発生的に地中に埋め込まれてしまっている事があり、大きなものになると撤去するのが非常に難しい地中埋設物の1つと言われています。
撤去が困難な場合、やむを得ず埋め戻しをする事もあるくらい、地中埋設物の中では重機などを使わないと撤去が困難な種類となります。
解体時に地中埋設物が見つかる要因
では次に、解体時に地中埋設物が見つかる要因について解説していきたいと思います。
地中埋設物が見つかる要因の多くは、解体工事の内容がずさんであるケースです。
解体業者の中には、安い解体費用を前面に出して依頼を獲得し、ずさんな工事内容で解体を引き受ける悪質な業者も存在します。
そのような業者に依頼してしまうと、解体工事の際に発生するコンクリートや鉄くずなどをきちんと処理せずに、途中に埋めて隠してしまう事があるのです。
また、築年数が古い建物の場合は、解体工事をしていなくても古い井戸や浄化槽が出てくる事もあります。
地中埋設物の有無は事前に調査できる
では次に、地中埋設物の有無を事前に調べる方法をご紹介していきたいと思います。
地歴調査
1つ目は、地歴調査です。
地歴調査は、「古い地図」「登記簿」「地形図」「過去の航空写真」などを使って、その土地に建っていた建物を調べる調査です。
この調査をする事で、その土地の中に残されている可能性が高い地中埋設物の種類を、ある程度絞り込む事が出来ます。
非破壊検査
2つ目は、非破壊検査です。
非破壊検査は、地中レーダー探査機を用いて地中埋設物の有無を調べられる調査で、電磁波を送信する事で埋設物からの反射を分析します。
地歴調査よりも、さらに高精度で調査する事が可能で広範囲にわたる検査の場合は用いられる事の多い方法です。
ボーリング調査
そして3つ目は、ボーリング調査です。
ボーリング調査は、筒状のものを土地に打ち込んで埋設物の有無を調べる方法です。
多くの場合は、上記の2つの方法である程度地中埋設物があると分かっている場合に行われる方法です。
地中埋設物の撤去費用相場
それでは最後に、地中埋設物の撤去費用相場について見ていきたいと思います。
地中埋設物の撤去費用は、1㎡あたりで計算され、埋設物の種類によっても価格が変動します。
・コンクリート:12,000円~/㎡
・レンガ:22,000円~/㎡
・石膏ボード:12,000円~/㎡
・木くず:5,000円/㎡
また、トラックの種類によって撤去費用が決まるケースもあります。
・2トントラック:18,000円~
・3トンダンプ:18,000円~
・4トントラック:25,000円~
まとめ
さて今回は、家の解体で地中埋設物が見つかる?というテーマで、地中埋設物が見つかる要因や対処法について詳しく解説してみました。
地中埋設物は、実際に途中を掘り起こしてみないと発見出来ない事も多いため、いざ工事が始まってから発見させる事も多いです。
そのため、工事中に追加費用が発生する事になり頭を悩ませてしまう人も多いのです。
地中埋設物の有無が心配な場合は、今回ご紹介したように事前に調べる方法があるので確認しておくと安心ですね。