家を解体した時の税金はどうなる?仕組みや節税方法について詳しく解説します!

家を解体した時の税金はどうなる?仕組みや節税方法について詳しく解説します!

建物を所有していると、固定資産税などの税金を支払う義務がありますが、家を解体するとその税金の金額が上がると言われています。

そのため、解体するのを躊躇してしまったり、支払う税金がどのくらい上がるのか不安に感じる人も多いでしょう。

そこで今回は、家を解体した時の税金はどうなる?というテーマで、仕組みや節税方法などについて詳しく解説していきたいと思います。

これから、家を解体する予定のある人は、ぜひ参考にしてみてくださいね。

目次

家を解体すると税金が上がる仕組み

ではまず、家を解体すると税金が上がると言われる仕組みから解説していきたいと思います。

そもそも、土地の上に家が建っている場合、その土地にかかる固定資産税は軽減されるという仕組みがあります。

具体的な数字としては、対象の土地に建物がある場合は、固定資産税が1/6になるのです。

しかし家を解体すると、その土地の固定資産税特例措置が受けられなくなり、土地にかかる固定資産税が上がるという事になるので、家を解体すると税金が上がると言われるようになったのです。

しかし、1/6になっていた税金が、そのまま6倍になって税負担額となるわけではありません。

上がる税金の額は、国が平成6年に導入した制度「負担調整措置」によって、緩やかに上がるようになっています。

この措置によると、土地の固定資産税や都市計画税の評価額水準は地価公示価格の7割程度に統一される事になっており、税負担は緩やかに上昇させる事と定められているのです。

土地の評価額次第では税金が下がる事もある

先ほどのように、家を解体すると対象となる土地にかかる税金の軽減措置は受けられなくなりますが、その分建物自体にかかっていた固定資産税などは発生しなくなります。

そのため、土地の評価額が低い場合は、家を解体した後の方が税金が低くなる可能性もあるのです。

家を解体した際の税金の計算方法

では次に、家を解体した際の税金の計算方法を解説していきたいと思います。

まず、基本的な固定資産税の計算方法は、下記の計算式で求められます。

・固定資産税=固定資産税評価額×1.4%(標準税率)

標準税率は、地方税法第2節の「固定資産税」によって定められている税率で、国によって推奨されており固定資産税を計算する際に多くの自治体で採用されている税率になります。

そして、家を解体した年の固定資産税を計算する際には、上記の計算式に加えて該当年度の負担調整措置や、公示価格の概ね70%が土地の評価額になるという事を踏まえて計算する必要があります。

負担調整措置は、税負担の大きさを表す「負担水準」の水準率により算出されます。

負担水準は、下記の計算式で求められます。

・負担水準(%)=前年度の課税標準額÷該当年度の評価額×100%

この計算式によって、負担水準が100%以上だった場合は、税金額は据え置きか下がる事になり、100%以下の場合は税金額が上がり負担調整が入ります。

家を解体した後の税金節税方法

では最後に、家を解体した後の税金を節税する方法をご紹介していきたいと思います。

土地の売却を検討する

1つ目は、土地の売却を検討するという方法です。

家を解体した後も、土地を所有している限り、固定資産税などの税金は払い続ける事になります。

もし、更地になった土地の使い道などが特にない場合は、土地を売却する事で税金を節約する事が出来ます。

ただし、土地の売却時に利益が発生した場合は、所得税がかかりますので注意しましょう。

家の解体時期を調整する

2つ目は、家の解体時期を調整するという方法です。

固定資産税は、毎年1月1日時点での家の状態によって決まるため、家の解体後に税金が高くなる場合は、1月1日よりも後に家の解体工事をするように調整すれば、税金を抑える事が出来ます。

もしも、家の解体後の方が固定資産税が下がるという場合は、1月1日よりも前に解体する事で税金を節約する事が出来ます。

非課税になる特例を利用する

そして3つ目は、非課税になる特例を利用するという方法です。

家を解体して、更地になった土地を公益のために使用する場合、非課税になる特例があります。

例えば、「幼稚園」「各種学校」「学生寄宿舎」「特定保存樹林地」「認証保育所」「民設公園用地」などが該当します。

これらの用途で、土地を利用する場合は申請する事によって固定資産税や都市計画税の減免を受ける事が出来るのです。

まとめ

さて今回は、家を解体した時の税金はどうなる?というテーマで、仕組みや節税方法などについて詳しく解説してみました。

家を解体すると、それまで固定資産税の軽減特例が受けられなくなるため、税金が上がってしまうケースが多いです。

しかし、税金の上昇は緩やかになるように、国が「負担調整措置」で定めているので、一気に6倍も上がる事はないので安心しましょう。

家の解体後の税金対策に関しては、解体時期の調整や土地の売却などを行う事で、節約する方法がありますので家の解体を検討している人は、ぜひ参考にしてみてくださいね。

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この記事を書いた人

マチ不動産株式会社代表。神戸市東灘区出身。中堅マンションディベロッパーで新築マンションの販売・収益不動産の取引、仲介不動産の所長を経験後、2007年8月に独立開業して現職に至る

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