親族間のトラブルの中でも、実家の解体費用に関するものは意外と多いと言われています。
解体費用は高額になるため、すでに独立して実家を出ている兄弟の中で、誰が払うのかという問題でトラブルになるケースがあるのです。
そこで今回は、実家の解体費用は兄弟誰が払う?というテーマで、解体する際の費用相場や注意点などを詳しく解説していきたいと思います。
これから、実家を解体する予定がある人は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
実家の解体費用は兄弟誰が払う?
それでは早速、実家の解体費用は兄弟誰が払うのか?という部分について見ていきましょう。
兄弟のうち誰かが相続をしている場合は、登記謄本に掲載されている実家の所有権がある名義人が実家の解体費用を支払う事になります。
相続登記済みの実家の場合は、名義人に解体費用の支払い義務が生じるため、相続者が払う事になるのです。
しかし、実家の名義人が共有名義になっている場合は、名義人全員の合意のもと、実家の解体費用を名義人の人数で分割して支払う事になります。
共有名義の場合は、親族権を持っている兄弟全てが該当するので必ず全員で相談するようにしましょう。
実家の解体費用相場
では次に、実家の解体費用相場を見ていきましょう。
解体費用は、建物の構造ごとに坪単価で計算されます。
木造の建物の場合は、坪単価3~5万円程度となっています。
鉄造の建物の場合は、坪単価5~7万円程度となっています。
そして鉄筋コンクリート造の建物の場合は、坪単価6~8万円程度となっています。
実際の解体費用は、「建物の造りの坪単価」×「延べ面積(坪)」で計算され、2階建てや平屋などの違いによっても価格は変動します。
通常は、平屋の方が基礎部分が広くなる事から、解体費用は高くなるケースが多いです。
おおよその、解体費用全体の金額としては、下記の通りとなります。
・20坪の建物の解体費用相場:60万円~100万円
・30坪の建物の解体費用相場:90万円~150万円
・40坪の建物の解体費用相場:120万円~200万円
・50坪の建物の解体費用相場:150万円~250万円
・60坪の建物の解体費用相場:180万円~300万円
・100坪の建物の解体費用相場:300万円~500万円
実家の解体費用に関する注意点
では次に、実家の解体費用に関する注意点を解説していきたいと思います。
浄化槽の撤去費用
まず1つ目は、浄化槽の撤去費用についてです。
浄化槽の撤去費用は、1か所あたりだいたい50万円~70万円程度となっています。
そのため、実家が下水道ではなく浄化槽になっている場合は、先ほどご紹介した解体費用相場に上乗せした金額が必要になるので注意しましょう。
道路が狭い・重機が入れない場合
2つ目は、道路が狭い・重機が入れない場合です。
例えば、道路が狭くて重機が入れないような場所に実家がある場合、人力での作業が必要になります。
そうなると、通常の重機が入れる場所での作業よりも、実家を解体するために多くの作業員が必要になるためそれだけ解体費用も高くなるのです。
立地条件などによっても、費用が変動するので別途作業が必要な環境に実家がある場合は注意しましょう。
ゴミ屋敷の場合
そして3つ目は、ゴミ屋敷の場合です。
実家を解体する場合、家の中に残されている家具・家電などの不用品の処分費用は解体費用に含まれていない事が多いです。
そのため、家の中に大量の不用品が残されたままになっている場合、不用品の処分費用が別途必要になります。
ゴミの処分費用は、数百万程度と高額になるケースが多いため事前に処分できる場合は処分しておく事をおすすめします。
実家の解体費用は具体的にして兄弟で相談する
実家の解体費用に関しては、兄弟間でトラブルになるケースが多いと言われています。
実家の規模によっては、数百万という高額の費用が必要になる事もあるので、兄弟と言えども出来れば支払いたくないと考える人も多いからです。
そのため、兄弟で実家の解体費用に関して相談する場合は、必ず具体的な金額を出して相談する事が大切です。
金額をうやむやにしたままにすると、解体自体が後回しになってしまい事もあり建物が倒壊する恐れが出てくるなど、時間をかければかけるだけ他の問題も発生してしまいます。
どのくらいの費用が必要になるのかを、親族権を持つ人全員で納得できる形で相談するようにしましょう。
まとめ
さて今回は、実家の解体費用は兄弟誰が払う?というテーマで、費用相場や注意点なども併せて解説してみました。
実家の解体に関しては、兄弟間でもトラブルになりやすい事例と言え、相談する際は慎重に話を進める必要があります。
解体費用は、ただ建物を解体するだけの費用だけでなく、建物の構造や立地条件など様々な要因ごとに価格が変動するものでもあります。
そのため、事前に兄弟間でしっかりと話し合いトラブルにならない形で進めるようにしましょう。